まっすぐ天へ(1)

ISBN4-06-352062-5
人類の夢であったSF物語の建造物の1つ、軌道エレベータ建設を、SFではなく、現在のテクノロジーでの観点から語った物語です。


SFファンの一人として、軌道エレベータを考え出した人間、物語に登場させた作家がでてくるのは面白いものです。

事実として、軌道エレベータとの往復にマグレブ(日本ではリニアモーターカーとして、JR東海が研究しているもの)を使用すれば、大気圏内では列車交換時の風圧から時速500km/h程度に抑えないといけませんが、
大気密度が薄くなれば、速度を上げることも可能なはずです。

また、マグレブの研究として、営業運転していないレベルであったとしても、実験レベルで人間をのせて時速500km/hでの運用では、
空気抵抗の摩擦から、車内は密閉して空気の流動を抑えなければなりません。

無論、外も1気圧なので、宇宙船の密閉とはレベルが異なりますが、軌道エレベータの運転に必要な技術の基本が存在していることになります。